■1999年ダボス会議におけるアナン声明
1999年世界経済フォーラム(ダボス会議)において、コフィ・アナン前国連事務総長は、世界のビジネスリーダーに対し、普遍的な価値である人権・労働・環境に関する基準を支持し、企業活動において実現するよう協力を呼びかけた。この提案が、企業による支持を得て、GCプログラムとして組織化された。GCの始まりを告げる歴史的なスピーチである。
・原文 http://www.un.org/News/Press/docs/1999/19990201.sgsm6881.html
(Press release SG/SM/6881, “Secretary-General Proposes Global Compact on Human Rights, Labour, Environment, in address to world economic forum in Davos”)
■2000年7月GCニューヨーク・ハイレベル会合の概要と結論
国連によるGCプログラムへの取組みを決定付けた重要な会合である。会合は、事務総長の呼びかけに応じて参加した、企業の指導者、NGO関係者、研究者、国際機関関係者などで構成されていて、GCについて立ち上げることで合意され、基本的なイメージが確認されたが、会合の性格上、文書化された宣言や総括は作成されていない。これは会合を報告する記者発表である。
・原文 Press Release no.UNIS/SG/2622
http://www.unis.unvienna.org/unis/pressrels/2000/sg2622.html
・日本語訳 なし
■2000年9月国連ミレニアム開発目標
2000年9月国連ミレニアムサミットにおいて、国連ミレニアム宣言が採択された。ミレニアム宣言は、内容的にGCを取り込んであり、これの採択により、各国政府が国連のGCプログラムを間接的に事後承認したことになる。ミレニアム開発目標は、ミレニアム宣言と既存の国際開発目標における共通の枠組みであり、GCの協働事業においても共有される目標となる。
・原文 https://www.un.org/millenniumgoals/
・日本語訳(外務省訳)http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/doukou/mdgs.html
■第55会期国連総会決議55/215「グローバル・パートナーシップに向けて」(2000年12月)
ミレニアム宣言の採択を受けて出された国連総会の決議。グローバル化の積極的な影響を確保するため、民間部門(the private sector)との協力強化を強調するもので、締約国に当該議論の活発化を、事務総長に締約国、および民間部門をはじめとする関係当事者の見解を求め、報告書を提出するよう要請している。GCについてはまだ明示されていない。
・原文 https://undocs.org/en/A/RES/55/21
(U.N. Doc. A/RES/55/215, Towards global partnerships, 6 March 2001. )
・日本語訳 なし
■第56会期国連総会決議56/76「グローバル・パートナーシップに向けて」(2001年12月)
国連総会決議55/215を受けた後続決議で、この決議により、最終的に国連総会がGCに対して明示的に承認した。この決議では、民間部門に「良き企業市民」の原則を承認し履行するよう奨励し、経済的発展、社会的発展、および環境保全からなる持続可能な発展の諸原則を実現するため、締約国が注意を向けるべきマルチステークホルダーイニシアチブのひとつとして、GCが挙げられている。
・原文 https://undocs.org/en/A/RES/56/76
(UN.Doc. A/RES/56/76, Towards Global Partnerships, 24 Jan. 2002)
・日本語訳 なし
■2004年GCニューヨークリーダーズサミット総括文書
コフィー前国連事務総長の呼びかけにより500人以上の参加者を集め、第一回目のリーダーズサミットが国連本部において開催された。このサミットにより、原則10が採択され、以後、調達や投資などの分野において、GC原則が採用されるようにすることが確認された。
・原文 https://www.unglobalcompact.org/docs/news_events/9.1_news_archives/2004_06_24/GC_Summit_Final_Report.pdf
・日本語訳 なし
■2005年ネクスト・フェーズ
2004〜2005年のGCプログラムのガバナンスの改革をGC事務局が総括して一つの文章にまとめたもの。GCの戦略、方針を体系的に説明しており、2005年以降に、次の第二段階(ネクスト・フェーズ)に入ったGCのガバナンスを理解する上で最重要な文章の一つである。
・原文 現在ウェブでの公開はなし
・日本語訳 なし
■2005年上海リーダーズサミット宣言
2005年以降の新しいガバナンスを築き上げるために、GCへの関心を深めた中国の上海で開催されたリーダーズサミットの総括文書。内容的に注目されるのは、企業の役割および行動に加えて、企業の行動を確保するため政府が果たすべき役割と行動について明確に宣言している点である。
・原文 http://www.unglobalcompact.org/docs/news_events/9.1_news_archives/ 2005_12_01b/shanghai_declaration.pdf
・日本語訳 なし
■2007年ジュネーブリーダーズサミット、大臣会議総括文書
2007年のジュネーブ会議では、GCのガバナンスにおける政府の果たしうる役割について、各国政府間で大臣レベルの協議を行った。会議の成果は議長要約としてまとめられている。GCと政府部門との協働に関する最重要な文書である。
・原文 http://www.unglobalcompact.org/docs/summit2007/ Ministerial_Roundtable_Summary_Report.pdf
・日本語訳 金子匡良訳(http://www.hosei-web.jp/gc/l05.html)
■2007年ジュネーブ宣言
2007年のリーダーズサミットを受けて、これに参加した企業およびステークホルダーによって総括として宣言されたもの。2005年の上海リーダーズサミット宣言に引き続き、政府の役割を確認するとともに、国連事務総長の交代を受け、国連加盟国と新事務総長に、改めてGCへの継続的な支援と支持を求めている。
・原文 http://www.unglobalcompact.org/docs/summit2007/GENEVA_DECLARATION.pdf
・日本語訳 なし
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